加藤周一さんが亡くなったその業績・生き様の偉大さは各新聞等で報じられている。
「物事の見方・考え方」について、私や家族が受けた影響は、随分と言うかだいぶ大きい…
『居酒屋の加藤周一』(1991年発刊・かもがわ出版)のいちばん最後で加藤さんが質問に答え語った内容が印象に残り「生活」の上で心がけるようにしている。
一つは、「因果関係」をすぐに結論せず、慎重であれ。
二つは、AとBの二つの関係を論じるときは、A・Bともはっきりしたものであることが必要であり、どちらか、または双方が漠然としているときは、その関係の問題を考えてもムダ。
三つは、「何々があってもらいたい」という希望的観測と、「そうなるだろう」ということとを混同することは意識的に排除する。
四つは、検討しようとする命題は単純化すること、単純化するためにはその命題が本当か嘘かということに関係ない飾りの部分は切り捨てて簡単化し、その簡単化した話について検討する。
五つは、事実とつき合わせて「チェックできる話」と「チェックできない話」とを区別し、「チェックできる話」については本当か嘘かを調べ、「チェックできない話」については嘘か本当かわからないという態度をとるべき。
社会的な活動に関わること、仕事上のこと、家族に起きる様々なこと等々…
中々、生かしきれていないことの方が多いが、肝に銘じておこう
写真は、加藤さんも見上げたであろう「エッフェル塔」
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