で、今日そのプラハ発の記事
米ロ、核軍縮条約調印=戦略核1550発に削減
4月8日19時40分配信 時事通信
【プラハ時事】オバマ米大統領とメドベージェフ・ロシア大統領は8日、チェコの首都プラハで、両国の戦略核弾頭の配備数をそれぞれ1550発に制限することなどを定めた新核軍縮条約に調印した。条約は両国議会の批准を経て発効。有効期間は10年間で、発効後7年間で削減合意を履行する。
1991年調印の第1次戦略兵器削減条約(START1)を引き継ぐ「約20年間で最も包括的な軍縮合意」(オバマ大統領)で、世界の核兵器の約95%を保有する米ロ両国が協調して核削減への決意を示す歴史的意義を持つ。オバマ政権は条約調印で「核なき世界」構想具体化への第一歩を踏み出したと言える。
両首脳はプラハ城で会談後、条約に調印。オバマ大統領は「核安全保障と不拡散、米ロ関係にとって重要な節目」と成果を強調する一方、「長い道のりの第一歩にすぎない」とも述べ、戦術核や未配備の核弾頭の削減に関してもロシア側との交渉を行いたいとの意向を示した。
メドベージェフ大統領は、条約調印が両国関係の「新たな一ページ」を開いたと評価。ロシア側が懸念を表明してきたミサイル防衛(MD)の問題では、「今後の展開を注視していく」と言明した。オバマ大統領は、MD問題の協議を拡大していくと述べた。
両首脳はまた、イランの核問題に関し、同国への制裁を強化する国連安全保障理事会の決議採択に向け、協調していくことで一致した。
しかし、先だって今後5~10年の米国の核政策の基本指針となる「核態勢見直し(NPR)」報告をした。そのオバマ政権の核政策について、アメリカン大学核問題研究所のピーター・カズニック教授は「核兵器廃絶という最優先事項を、自分の生きているうちは無理として、次世代へと先送りする限り、戦略核の削減に取り組んでも正しい方向への小さな一歩にとどまる」と指摘しているように、NPRには核兵器を廃絶するという方向性は盛り込まれていない
今回の条約と共に、核政策でのオバマ政権の「変化」と世界の流れを現実のものとしていくには、廃絶を求める世論と運動がますます大切になってきている
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