「中小企業家しんぶん」3月5日号の、「時潮創流」と言うコラムに考えさせられる記事が載っていたので、紹介したい。少し長いけど読んでね
「お父さんの学校」って、ご存じですか。
札幌の会員の笹村一さんが実践している、お父さんが子どもと正座して向き合う時間のことだそうです。普通の学校では教わらない家族の歴史や仕事の話など、人間として大切なことを継承していく営みは、週に一回十五分間。それ以上長いと、お父さんの足がしびれてしまうからだめなんだとか。
弥生三月。私も子に伝えたいことがあります。…六十四年前の今頃、家内の父は、父母と祖母、幼い妹と二人の弟、合計六人の家族を一度に失いました。三月十日の東京大空襲です。東京の本所で銭湯を営んでいた一家は、焼夷弾の嵐と猛火の中で命を落としました。
熱さ、痛み、苦しさ、恐怖に苛まれた時間がどれほど続いたのか、考えるたびに胸がチリチリします。弟と富山に縁故疎開していて命が助かった義父は、まだ十歳でした。
国内最初の空襲被害は、一九四四年十一月の中嶋飛行機武蔵製作所です。私の父はそこに勤務していました。釧路の国民学校高等科から志願した父は、十五歳でした。
父の長兄は、沖縄戦で命を落としました。北海道出身の兵士は沖縄出身者に次ぐ戦死者を数えています。祖父母のもとに戻されたのは、遺骨代わりの珊瑚が入った小さな桐箱一つっきりです。
昨年五月に叔父の最期の場所を訪ね、故人と一度も会ったことのない家族が手を合わせました。
戦争は直接体験しなくとも、家族の歴史をほんの少し遡れば、理不尽でむごい戦争に必ずぶつかりまする語り継ぐべきは、家族の歴史なのかも知れません。(N)
そう確かに伝えていくことは大切
でも、伝えられなくなってきているのも現実だ
三月五日付朝日新聞「学校中退は自己責任?」では高校生のことが紹介されているが、子どもたちを取り巻く状況は益々深刻化している。
伝えることと、伝えていける「生活」を社会全体で考える時じゃないかな
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